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●豆知識<健康>
・ちょっとの意識ででき
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■健康と美白に効果!酒粕が店頭に並ぶ季節には 酒粕は、もろみを搾って酒と分離されてできる食品、いわば日本酒製造の副 産物だ。年末から年明けにかけて、おいしい酒粕が店頭に出回りはじめる。 酒粕には、たんぱく質、ビタミンB1・B2・B6、食物繊維などに加え、発酵中 にタンパク質が分解してできたペプチドやアミノ酸、カルシウム・マグネシウ ム・亜鉛などのミネラル成分が豊富に含まれている。ビタミンB群は「美容の ビタミン」とも呼ばれ、美肌作りには欠かせない栄養素。ただし8%以上のア ルコールが含まれているので、お酒に弱い人が食べるときには注意が必要。 古来から酒粕は料理に使われるだけでなく、民間療法としても用いられてき た。ここ数年、成分に関する研究が急速に進み、高血圧、動脈硬化、痴呆、ガ ン、肥満、貧血などを予防する効用が明らかになっている。また、コウジ酸は 美白、γ−アミノ酪酸やフェルラ酸はともに美白と老化防止など美容に有効な 成分が含まれていることもわかってきた。 酒粕には2種類ある。ひとつは板粕(いたがす)。これは、シート状になっ ておりスーパーなどでも良く見かけるタイプ。もうひとつは練り粕(ねりかす) で、板粕を踏み込んで空気を抜き、焼酎を少量加えて殺菌、タンクで10カ月ほ ど熟成させたもの。別名踏込み粕、諸白(もろはく)とも呼ばれ、ペースト状 でコクと旨みがある。 こちらは大吟醸などの高級酒の粕が使われることが多く、どの蔵元でも作る 量が少ない。一般にはなかなか手に入りにくい練り粕だが、蔵元が直売してい る場合がある。 板粕は鍋料理や甘酒に、練り粕は奈良漬や魚の粕漬けに使われることが多い。 酒粕の成分は熱を加えても壊れないので、冬の料理に最適。また、粕を日本手 ぬぐいやさらしなどに入れて中身が出ないようにして湯の中でもみ、入浴剤と して使うと血行が良くなり体が温まる。良くすった板粕に精製水を加えて適度 なやわらかさにすれば、パック剤の完成。塗って10分から15分で洗い流す。 酒粕もおからと同様、余った分は産業廃棄物となる運命。安くて栄養豊富な おいしい粕を、食生活に積極的に取り入れたいもの。伝統食の見直しにもつな がりそうだ。
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