●豆知識<健康>
夏の健康は水分管理で
・マンゴーは栄養たっぷりの
「女王」
・手ぬぐいの知識、あれこれ
・ポリフェノールの豊富なナス
・肝臓力アップには土用の
シジミ
・「梅雨アナゴ」は旨いアナゴ
の代名詞
・アスパラに新顔登場
・メロンは健康維持に効果の
ある機能性食品
・外食時のひと工夫
・新茶を味わおう
・第7の栄養素「ポリフェノー
ル」に注目!
・菜の花は食べて良し、見て良
し
・春のイライラは
タウリンで解消
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■肝臓力アップには土用シジミ
疲れた日に滋味に富んだシジミのみそ汁を飲むと、元気がわいてくるような
気がする。独特の旨みがつまったシジミには、体を癒す力がありそうだ。そろ
そろ、夏の産卵期を前に身が詰まった「土用シジミ」が出回る時季になる。今
回は旬を迎えるシジミの栄養や下ごしらえのコツを紹介したい。
さて、シジミは地味な風采と小さな体に似合わず栄養価が高い。
非常に良質なタンパク質を含みながらも低脂肪というヘルシー
な食材だ。
特に豊富なビタミンB12、タウリンは体内の老廃物を解毒して
黄疸を予防し、肝臓を活性化させる効果が高い。昔から肝臓に
良いといわれてきたシジミだが、今でも肝臓病の食事療法に取
り入れられている「クスリになる貝」だ。また漢方では二日酔
いを治す、解熱・利尿作用がある食品とされている。
とはいってもシジミは一度に大量に食べられるものではないので、よりおい
しく、より多く栄養分を摂取するために下ごしらえに一工夫しよう。まずは、
1%の塩水(水1Lに塩10g)で4時間ほど砂出しする。これでコハク酸などの
旨み成分が4倍になるそうだ。シジミは汽水域(海水と淡水が交じる場所)に
住んでいるので、塩水につけても死ぬことはないのでご安心を。
さらに砂出し後に冷凍すると、アルコール代謝を助けるアミノ酸がぐっと増
える。家庭の冷凍庫でも4カ月ぐらいは持つので、小分けしておくと二日酔い
の朝にさっと食卓に出せる。火を通せばちゃんと口は開いて、旨みがたっぷり
と染み出してくる。
ところで皆さんは、シジミ汁の味に満足して椀のなかに身を残していないだ
ろうか。コハク酸やアミノ酸などのうまみ成分は汁に溶け出しているが、亜鉛
や鉄、カルシウムなどのミネラルやビタミン類は8割がた身に残ったまま。や
はり、ちょっと面倒でも貝から身をはずして有効成分を食べきろう。よほど悪
化しないと自覚症状が出ない「無言の臓器」肝臓はシジミ料理でいたわろう。
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