|
||
|
BACK目次 NEXT 目次 |
|
■「むずむず脚症候群」は治療で改善しよう! 床に入ってしばらくすると、脚がむずむずしたり虫がはっているような不快 感で眠れなくなった経験はないだろうか。どこかが激しく痛んだりするわけで はないが、布団の中でじっとしていられなくなり起き出してしまい、入眠でき なくなる悩みを訴える人が増えている。これは「むずむず脚症候群」という睡 眠障害で、欧米の調査では人口の3〜5%が発症しているという。 家族に話しても「気のせい」の一言で片付けられて、悲しく引っ込むしかな かった人が多かったようだが、ちゃんとした病名が付いた症状だと知って気持 ちが軽くなったのでは。軽症なら不眠に悩むことは少ないが、重症化すると睡 眠不足だけでなく憂鬱になったり、日中にも不快な症状が現われるようになる。 では、どんな症状が出るのだろうか。安静時に下肢がむずむずする、虫がは うような違和感のほかにも痛み、かゆみ、しびれ、灼熱感などがあげられる。 時には腕や胸、腹部にもこれらの症状が現れる。患部をさすったり動かしたり すると不快感が軽減することが多く、夕方から夜に症状が出やすい。しかし重 症化すると、昼間じっとしていても脚がむずむずしてきて仕事などに支障をき たす場合もある。残念ながら、はっきりした原因は未だ特定されていない。 だからといって、じっと我慢するしか手はないと諦めてはいけない。現在、 治療法は確立されており、薬物療法(1日1回、就寝前に薬を服用)を受けた 患者の約8割が改善しているという。悩んでいる人は、睡眠障害を専門にする 医師などに相談してみよう。病院に行くほどでもないが、という人には筋肉を ほぐすストレッチやマッサージ、軽い運動がおすすめだ。寝る前にアルコール やカフェインを摂ると症状を悪化させるので控えよう。家族の「むずむず脚症 候群」に対する理解も、苦痛を和らげる「薬」になるかもしれない。 [関連ページ] ●日本睡眠学会のホームページ(睡眠障害の学会認定医と医療機関が掲載) http://www.jssr.jp/ |
||