直線上に配置

バナー


 97「むずむず脚症候群」は治療で改善しよう!
 98チーズは「食べるトランキライザー」
 99話題の栄養素たっぷりの鶏肉をもっと食べよう
100春の息吹は、たけのこで味わおう
101大腸がんには7つのサインがある
102「春ニンジン」は葉まで食べよう 
103若返りの秘訣は軽やかな歩行にあり



     BACK目次
           NEXT 目次
        
 
「春ニンジン」は葉まで食べよう 
 陽射しに明るさが増し、春の陽気が感じられるようになった。この時季なら
ではの野菜の旨みが味わえるものといったら「春ニンジン」だろう。ほのかな
甘みがあって柔らかく、鮮やかな色は気分まで元気にしてくれる。春なら葉付
きが出回るので、浅緑の葉も滋養豊富な野菜として食卓を賑わせてくれる。

 カラフル野菜の代表格・ニンジンは何といってもビタミンが豊富だ。β−カ
ロテン(体内でビタミンAに変化)は野菜のなかでもトップクラスの含有量で、
この栄養素名の語源(英名のcarrot)となっているほどだ。50g(1/3本程度)でガ
ンや動脈硬化を予防するビタミンAの1日の所要量が満たせるばかりでなく、
ビタミンC・B1・B2やミネラル分もたっぷりと摂取できる。

 一方、葉の方はおひたしや胡麻和え、炒め物といろいろな料理に利用でき、
根以上に栄養豊富だ。ビタミンCは根の15倍、ビタミンB1は2倍、ビタミンB2
は13倍と「ビタミンの宝庫」というにふさわしい緑黄色野菜だ。セリ科の野菜
らしい独特の風味と冴えた緑がおいしい春の味覚といえる。

 ところで最近、ニンジンは数多くの品種が出回るようになった。「金時」な
どの赤(紅)色系、「金美」や沖縄の「島ニンジン」のような黄色系、「パース
ニップ」という今年脚光を浴びている白色系、そして見慣れた橙色系など、ニ
ンジンだけで彩りの良い一品が出来上がりそうな勢いだ。目新しい品種は色の
美しさだけでなく甘みや歯ごたえも上々なので、是非お試しいただきたい。

 さて、季節が行きつ戻りつする春は、寒暖の差が激しく体調を崩しやすい時
期だ。みずみずしい春ニンジンは免疫力を高める働きがあるので、春の健康保
持にぴったりの食材といえる。そろそろ増えてくる紫外線対策にも有効なので
葉も根も丸ごと食べよう。