直線上に配置

バナー


111海藻の「ぬめり」で梅雨時の胃を守ろう!
112はちみつで腸内のビフィズス菌を増やそう!
113新鮮キュウリで暑気あたり撃退だ!
114梅雨時は「夏型過敏性肺炎」にご用心!
115夏の元気と美容は桃がサポート!
116夏の動脈硬化予防には枝豆だ!
117夏の下痢予防の極意は「細菌を付けず、
                                     増やさず、退治する」



     BACK目次
           NEXT 目次
          
          
        
 
夏の下痢予防の極意は「細菌を付けず、
                         増やさず、退治する」
 夏は怖い細菌が繁殖しやすい季節だ。おまけに蒸し暑さで体の抵抗力は低下
しがちで、大量の細菌が侵入すると下痢を発症しやすくなる。そこで今回は、
夏の下痢に罹らないように防御法を紹介したい。

 さて、下痢の苦痛から日々体を守ってくれているのは、胃の中で細菌を退治
してくれる胃酸だ。しかし体の抵抗力が落ちているときに大量の細菌が入って
きたり食べ過ぎたという場合は、胃酸がいきわたらずに細菌を死滅させること
ができなくなる。さらに暑さで水分をとり過ぎると胃酸が薄まり、細菌を迎え
撃つことができなくなってしまう。

 そうして腸に到達した細菌が腸壁を傷つけてしまい、腸粘膜からは水分が出
てくる。さらに菌を早く排除しようとして腸の運動が極端に活発になり、食物
かすの移動が速くなり下痢を引き起こしてしまうのだ。

 では、夏場の下痢の主な原因菌や予防法を紹介しよう。

●サルモネラ菌
 肉や鶏卵、魚介類の加熱が十分でなかったりすると、12〜48時間後に発熱、
吐き気、嘔吐、腹痛、下痢が起こる。食材は調理の直前まで冷蔵庫で保管し、
中心部までしっかりと加熱することが大切だ。肉や魚を買ったら素早く帰宅。

●腸炎ビブリオ菌
 魚介類や干物などの加工品に付着している菌。下痢、腹痛、発熱、倦怠感な
どの症状が出る。保存は5℃以下の低温で、加熱は100℃以上で。この菌は真
水に弱いので流水でよく洗い、まな板や包丁もきちんと流しておくことが大切
である。

●病原性大腸菌<数十種類あるが、特に危険なO-157の場合>
 初期症状は風邪(発熱を伴うこともある)に似ているが、じきに激しい腹痛と
下痢に襲われ、血便が出ることもある。食品や飲み物で感染するので、生鮮食
品は低温で保存し、よく洗い、75℃で1分以上加熱すること。

 やはり、細菌を付けず(手や食材、調理器具をよく洗う)、増やさず(低温で
保存する)、退治する(中心部まできちんと高温で加熱する)が大切だ。食べ残
しもすぐに冷蔵庫にしまい、直に口を付けて飲むペットボトルは雑菌が繁殖
しやすいので早めに飲みきろう。冷房で体温が下がると腸内の善玉菌が減り、
悪玉菌が増えて下痢しやすくなるので、体を冷やさない工夫が必要だ。また
飲み過ぎ・食べ過ぎは控えて、体をいたわりながらこの夏を過ごしたいもの
である。