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■新鮮キュウリで暑気あたり撃退だ! 露地物のみずみずしくてほろ苦いキュウリが出回る頃となった。近年、ヘタ のあたりの苦味は薄れる一方だが、苦味成分「ククルビタシン」には前立腺が んの増殖を抑え、炎症抑制や鎮痛の作用があることが確認されている。水分ば かりで栄養がない野菜と思われがちのキュウリだが、意外にも健康増進に貢献 しているのだ。 シャリシャリとさわやかな歯ごたえ、酢の物やサラダにすれば涼しげな色と 相まって涼を呼ぶ夏の代表野菜キュウリ。暑さでほてった体を冷やしたり、汗 と一緒に失われてしまうカリウム(余分な塩分を排出する成分)が豊富に摂取 できるなど、夏場の体調管理に適している野菜だ。キュウリのペクチンには健 胃整腸作用があるので、食欲増進効果もある。 また東洋医学では、利尿作用で体のむくみを取り、暑気あたりにも効果があ るとされている。特に梅雨時は、体の代謝が落ちるうえに高い湿度が体の水分 発散を邪魔してむくみやすくなるだけに、蒸し暑さで体がだるい・重いという 時にはキュウリを食べてみよう。 生だけでなく加熱しても「いける」ので、スープや煮物、炒め物にすれば食 べる量も回数も増やせるだろう。ただし、キュウリには他の野菜のビタミンC を破壊する酵素が含まれているので、野菜ジュースには入れないようにしよう。 さて、夏の夜は「ビアガーデンで1杯」という楽しみがあるが、おつまみに はキュウリのぬか漬けをどうぞ。1昼夜漬け込んだだけでビタミンB1が生のキ ュウリの9倍に、カリウムとマグネシウムが3倍になるのだ。ビタミンB1は不 足すると免疫力が低下したり疲れやすくなる成分。低カロリーのおつまみでパ ワーまでつけられるというわけだ。 ところで、キュウリは低温に弱く、冷蔵庫の野菜室で保存するとビタミンC が急速に低下する。なるべくなら新鮮なキュウリを手に入れたいが、最近は花 が落ちないものやブルーム(皮に付いている白い粉)がない品種ができて、消 費者が鮮度を見分けるのが難しくなっている。 買ったものが新鮮かどうかを確かめたときには、キュウリを手で半分に折っ てすぐにくっつけてみよう。新鮮なものははり付いてしまい、振ってもはがれ ない。こんなキュウリはパリパリとして甘みがあり、じつにおいしい! |
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