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111海藻の「ぬめり」で梅雨時の胃を守ろう!
112はちみつで腸内のビフィズス菌を増やそう!
113新鮮キュウリで暑気あたり撃退だ!
114梅雨時は「夏型過敏性肺炎」にご用心!
115夏の元気と美容は桃がサポート!
116夏の動脈硬化予防には枝豆だ!
117夏の下痢予防の極意は「細菌を付けず、
                                     増やさず、退治する」



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新鮮キュウリで暑気あたり撃退だ!
 露地物のみずみずしくてほろ苦いキュウリが出回る頃となった。近年、ヘタ
のあたりの苦味は薄れる一方だが、苦味成分「ククルビタシン」には前立腺が
んの増殖を抑え、炎症抑制や鎮痛の作用があることが確認されている。水分ば
かりで栄養がない野菜と思われがちのキュウリだが、意外にも健康増進に貢献
しているのだ。

 シャリシャリとさわやかな歯ごたえ、酢の物やサラダにすれば涼しげな色と
相まって涼を呼ぶ夏の代表野菜キュウリ。暑さでほてった体を冷やしたり、汗
と一緒に失われてしまうカリウム(余分な塩分を排出する成分)が豊富に摂取
できるなど、夏場の体調管理に適している野菜だ。キュウリのペクチンには健
胃整腸作用があるので、食欲増進効果もある。 

 また東洋医学では、利尿作用で体のむくみを取り、暑気あたりにも効果があ
るとされている。特に梅雨時は、体の代謝が落ちるうえに高い湿度が体の水分
発散を邪魔してむくみやすくなるだけに、蒸し暑さで体がだるい・重いという
時にはキュウリを食べてみよう。

 生だけでなく加熱しても「いける」ので、スープや煮物、炒め物にすれば食
べる量も回数も増やせるだろう。ただし、キュウリには他の野菜のビタミンC
を破壊する酵素が含まれているので、野菜ジュースには入れないようにしよう。

 さて、夏の夜は「ビアガーデンで1杯」という楽しみがあるが、おつまみに
はキュウリのぬか漬けをどうぞ。1昼夜漬け込んだだけでビタミンB1が生のキ
ュウリの9倍に、カリウムとマグネシウムが3倍になるのだ。ビタミンB1は不
足すると免疫力が低下したり疲れやすくなる成分。低カロリーのおつまみでパ
ワーまでつけられるというわけだ。

 ところで、キュウリは低温に弱く、冷蔵庫の野菜室で保存するとビタミンC
が急速に低下する。なるべくなら新鮮なキュウリを手に入れたいが、最近は花
が落ちないものやブルーム(皮に付いている白い粉)がない品種ができて、消
費者が鮮度を見分けるのが難しくなっている。

 買ったものが新鮮かどうかを確かめたときには、キュウリを手で半分に折っ
てすぐにくっつけてみよう。新鮮なものははり付いてしまい、振ってもはがれ
ない。こんなキュウリはパリパリとして甘みがあり、じつにおいしい!