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■春はフレッシュな莢(さや)豆が旨い! 新鮮で栄養豊富な莢豆類が出回り、料理にも春の彩りが添えられる時季がき た。黄緑色の艶やかな莢の風味まで楽しめる「キヌサヤ」や「スナップエンド ウ」、ふっくらと太った実の甘みや香りを味わう「ソラマメ」や「むきグリー ンピース」など、春は太陽のエネルギーを蓄えた豆類が本当においしい。そこ で、選び方や風味を生かした料理法を紹介しよう。 ●ビタミン豊富なキヌサヤ 通常は実入りが少ないものを選ぶが、旬の今なら多少実入りしているものが 甘くてぷりっとして美味。莢が冴えた緑のきれいなものを買おう。付け根が白 くなっているものは古くなっていることがある。多目の湯に少な目の塩を入れ てさっと茹でて、辛子やゴマ、酢味噌の和え物にしてシャキシャキ食べたい。 ●実が熟しても莢がやわらかい、アメリカ生まれのスナップエンドウ 独特の風味と歯ごたえが魅力の莢ごと食べる野菜豆。さっと湯にくぐらせて サラダにするが、豚肉やベーコンと炒めると甘みが引き立って季節感のある主 菜になる。莢が白っぽいものは鮮度が落ちている恐れがあるので、色のきれい なものを選ぼう。ビタミンCやβ‐カロテン、カリウムがたっぷり。 ●生は春だけ! 香りと歯ごたえが良いグリーンピース。 おいしく頂くコツは莢付きを買うこと。莢の色よりは、実が均一に詰まって まっすぐでふっくらとしているものを選ぼう。やさしい香りと甘みを満喫する には豆ご飯、卵とじ、かき揚げがおすすめ。食物繊維やミネラルが豊富だ。 むき豆で買ったら、すぐに料理しないと芽が出ることもあるので注意。 ●ビタミンCがつまったヒスイ色のソラマメ 莢に毛がはえているものが良品。莢の汚れは気にせず、莢にしっかり畝があ り盛り上がっているものを選ぼう。むいたときにお歯黒(豆の皮の黒い部分) がない方が新鮮。莢ごとオーブンで焼くとホクホクして甘みと香りが増す。 さて、マメ科の植物は熱帯から寒帯までほとんどの地域に順応し、1万8千 種もある地球上で最も繁栄している植物の一つだ。そして、芽や若茎はもやし や豆苗(とうみょう)、若い豆は野菜、完熟した豆は雑穀として食卓に定着して いる。どんな場所にも適応し、どの成長段階でも有用な豆は、入学や入社など の祝いの膳にはぴったりではないだろうか。うれしい春には、やっぱり採れた ての莢豆を添えたい。 |
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