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■羊肉にはコレステロールを減らす不飽和脂肪酸が 豊富! ★20年ほど前の冬、札幌の古びた店でジンギスカンをはじめて食べた。その夜、 なぜか体が暖かくなった。次の年の冬も同じ店でジンギスカンを食べると、 同じことが起きた。そこでやっと、ジンギスカンは体を暖める食べ物かもし れないと思いあたった。ここ数年、羊肉がヘルシーで太りにくいことが知ら れてきて、女性を中心に人気はうなぎ上りだ。羊肉の魅力を探ってみよう! 羊肉が太りにくいのは、体内の皮下脂肪をエネルギーに変える「Lカルニチ ン」というアミノ酸の一種が多く含まれるからだ。この成分、エネルギーを作り 出す細胞内のミトコンドリアに脂肪分を送り込む。これがヘルシーだといわれ る最大の理由だ。羊肉のLカルニチン含有量は牛肉の2倍、豚肉の4倍もある。 ただし、減量やダイエットのために食べるのならば、羊肉のカルニチンで基 礎代謝を促進するだけでは効果は上がらない。適度な運動も欠かせないことを 覚えておこう。もちろん、羊肉は基礎代謝を高めるビタミンB1、B2やコレステ ロールを減らす不飽和脂肪酸も豊富なので、成人病予防にも有効だ また、濃厚飼料をたっぷりと与えられて育つ牛や豚とは違い、羊は草だけで 成長するので、もともと余分な脂肪分が少ない肉となる。羊肉の脂肪分は牛肉 の半分、豚肉の6〜7割程度といわれるほどだ。 さらに必須アミノ酸や鉄分、亜鉛、ビタミンA、ビタミンB12なども豊富に 含まれている。これらは若い人たちに不足しがちな成分でもあり、老若男女に 向くテーブルミートとして気軽に食卓に登場させたいものだ。 しかし、羊肉の定着に壁となるのは臭みだろう。確かにマトン(生後2年以 上の羊肉)は臭うものもあるし、硬さも気になる。しかし、ラム(生後1年未満 の子羊肉)ならば柔らかいうえに臭いはほとんど気にならないだろう(マトンと ラムの中間はホゲット)。風味の良さでラムの大ファンという人も多いようだ。 これから寒さに向かうが、ジンギスカンやソテー、グリルなどを食べて体を 暖める羊肉の効果を実感していただきたい。筆者の場合は足と脚がとくにホカ ホカとしてくる。 |
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