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■痛風の原因――尿酸値を下げよう! ★尿酸値が長い間高いままだと、痛風発作が起こったり腎機能が低下して透析 が必要になることもある。痛風といえば突然に足の指(主に親指)の付け根が 赤く腫れて「風がそよぐだけでも痛む」というほどの激痛に苦しめられる病気 だ。その予防策を紹介しよう。 痛風で厄介なのは、痛風発作を起こすまでは自覚症状がほとんどないことだ ろう。知らぬ間に症状が進んでいくこの病気の原因は尿酸だ。 尿酸とは、体内で不要になったエネルギーの燃えカスや食べ物に含まれる「プ リン体」という物質が分解されてできるものだ。健康な体ならば尿酸は血液に 溶け込んでおり、尿や汗、便として排出される。しかし、体内の尿酸が増えす ぎると血液に溶け切れずに関節や腎臓などに針のような結晶となってたまって いく。この状態が高尿酸血症だ。 手元に健康診断の結果があったらご覧いただきたい。血清尿酸値が7.0mg/dl を超えていたら要注意だ。数年間にわたり8.0mg/dlを超えていたら、痛風など の病気が心配される状態にあると考えよう。専門医の受診だけでなく、生活習 慣の改善や食事療法に前向きに取り組む必要があるといえる。 では、尿酸値を下げるにはどうすればいいのだろうか。まずは食べ過ぎない ことが大切だ。総カロリーを控えつつ、なるべく多くの食品をバランスよくゆ っくりと食べよう。メニューには海藻や多種類の野菜も取り入れたい。 とくにプリン体の含有量が気になるのは酒ではないだろうか。ビール中瓶1 本には34.30mgも含まれているが、ウィスキーならダブル1杯で0.10mgと非常 に少ない。愛飲家の方は飲酒自体を控えるか、プリン体の少ない蒸留酒を「た しなむ程度」にするとよいだろう。 運動も大切だが、短時間に激しい運動をすると尿酸値を上げる場合もあるの で、ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動がおすすめだ。尿酸は尿と して排出されるので、尿の量を増やすことも有効だ。季節を問わず1日2リッ トル以上の尿を出せるように、水分をこまめに補給しよう。 年の初めから日常生活の改善を心がけて、尿酸値を少しでも下げていきたい ものだ。 |
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