|
|
|
■冷凍食品は栄養価が高く味も上々! ★暑さで料理が億劫になった日、電子レンジでチンするだけの冷凍「野菜パス タ」を買った。期待もしないで口に運ぶと、あらビックリ。パスタも野菜も歯 ごたえもあっておいしい! 冷凍食品は変わった。 ひところは調理済み冷凍食品というと惣菜系ばかりだったが、最近は麺類や 米飯など主食の種類が増えて人気を集めている。そこで味がよくなった理由や、 はたして食材の栄養価の損失はあるのかなど気になる点を調べてみた。 まずは、ある企業のおにぎりを作る工程を紹介しよう。(1)炊きたてご飯 でおにぎりを作る、(2)30℃まで冷ます、(3)−32℃から−36℃で30分間 の急速冷凍をする、という大きく分けて3つの加工段階を踏む。 すると、おにぎりの中心温度は−20℃になって微生物も増殖できない状態に なる。鮮度のよいまま凍るために、合成保存料などを添加する必要はなくなる わけだ。さらに、急速冷凍すれば食品内の水分が凍った氷結晶が小さくなる。 その結果、食品組織のダメージが少なくなりご飯のうまみや弾力、艶などは炊 き立てに近い状態で保存できる。合成着色料などで「化粧」する必要もなくなる。 では、栄養価はどうだろう。『五訂日本食品成分表』の冷凍とゆでたものの ミネラルとビタミンの数値で比較してみたい。枝豆ではビタミンAとK以外は すべて冷凍の方が栄養成分は多い。ほうれんそうの場合はカリウム、亜鉛、ビ タミンK以外はすべて冷凍が勝っている。もっとも栄養価が高い旬の時期に収 穫して、鮮度がよいうちに加工・急速冷凍するからだ。保存は−18℃以下の低 温保存だ。 つまり、保存温度も冷凍食品の味や栄養価に影響を与える。日常的に開け閉 めの多い家庭の冷凍庫で−18℃以下を保つのは不可能だ。買ってきた冷凍食品 は品質が劣化しはじめていると考えて1カ月以内に食べきろう。いったん開封 したものは1〜2週間以内に胃袋に納めることが肝心だ。 そのさい、大切なのは解凍や調理方法だ。そこを間違えると味は台無しにな る。表示をしっかり読んで、表示通りに解凍・調理しよう。とくに魚や肉は解 凍後すぐに調理することが大切だ。 さて、夏休みは食事の支度に追われて家事担当は大忙しだ。ときには丼の具 やピラフなど調理済み冷凍食品を活用してゆったりと時間を過ごすのも悪くな い。何しろ、おいしさも栄養分も「手作り」に完敗ということはないのだから。 |
||
|