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ぬる湯の半身浴で疲労回復
 
 ★気温が下がり、紅葉も里に下りて来る時季になった。寒い冬に向かって体を
温めることが健康生活には欠かせないが、毎日できる手軽な方法は入浴だ。だ
からといって、ただつかるだけでは危険が伴うことも。安全な風呂の楽しみ方
を紹介しよう。


 入浴は疲労回復につながるし、手っ取り早く気分がリフレッシュできる。し
かし、入浴法を誤ると体調悪化につながる場合がある。毎日の習慣なだけに、
安全な入浴法を覚えておくことが大切だ。基本は「ぬるめの湯(38〜40℃未
満)に半身浴で20〜30分つかる」こと。「半身浴」とはみぞおちあたりまでつ
かる入浴法で、体を芯から温めるだけでなく副交感神経を刺激して心身の緊張
を和らげる。ぬるすぎて物足りないと思われるかもしれないが、血流がよくな
って冷え性や肩こり改善効果も期待できる。

 肩までつかる全身浴では心臓や肺に水圧がかかって負担となるが、ぬる湯の
半身浴なら血圧や心拍数を上げにくい。ただし、上半身に乾いたタオルを掛け
て冷えを防ぐことが大切だ。つかっている時間が長いので間が持たなくなっ
て、体が十分に温まらないうちに上がってしまうのを防ぐことがコツだ。好き
な音楽やラジオを聞いたりするとよいだろう。

 毎日は無理でも、休日や早く帰宅できた日など週に2〜3回は試してみよ
う。半身浴するためにお湯を抜くのはもったいないから、浴槽に風呂用の低い
椅子を入れて座るといいだろう。滑ったり転倒したりしないように、くれぐれ
も気をつけて!

 ところで、食後すぐの入浴は消化を悪くするので御法度だ。2時間後を目安
と考えよう。高齢者の家庭内事故が多い浴室だが、それはほかの部屋に比べて
室温が低いから。冬は脱衣所や浴室を暖める工夫をして安全な入浴を心がけて
いただきたい。

 話は変わるが、体を洗う時間も含めて30分の入浴でランニング1km相当のエ
ネルギーを消費するといわれている。減量中の方にも体に負担の少ない「ぬる
めの湯で半身浴」はいいようだ。発汗で水分が大量に失われるので、コップ
1〜2杯の水を飲んでから入浴しよう。時間が長すぎても体に負担がかかるの
で、時間を守って切り上げることが大切だ。