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■旬を迎えたブドウ。新顔が続々登場! ★夏から出回り始めるブドウだが、秋口になると甘みと酸味のバランスがとれ てぐっとおいしくなる。最近は盛んに品種改良されて新顔の品種が店頭に並ぶ ようになった。この秋は旬のブドウに注目していただきたい。 ブドウは5千年以上前に栽培が始まった世界最古の果物であり、現在は生産 量・栽培面積が世界一の果物だ。海外では大半がワインの原料になるが、日本 では9割は生食用。国内で生産量が最も多いのは日本で開発された黒系で大粒 の「巨峰」、第2位は明治初期に海外から入ってきた「デラウェア」。赤系で 小粒、薬剤処理で種なしにしているおなじみの品種だ。第3位は黒系の「ピ オーネ」。種なしは「ニューピオーネ」と呼ばれる。 ブドウは果皮の色の華やかさもよいが、この色素と渋み成分であるポリフェ ノールは非常に強い抗酸化作用を持つ。黒や赤だけでなく緑系にも含まれるポ リフェノールの一種レスベラトロールは細胞の寿命を延ばして老化を遅らせる 働きがある。青紫色のアントシアニンは血栓の生成を抑制する。渋みのもとの タンニンとフラボノイドには抗ウィルス作用があると考えられている。 ところで、脳の唯一のエネルギー源は「ブドウ糖」だが、この名がついたの は熟したブドウに多く含まれるから。脳は睡眠中も活動して消費しているの で、朝はブドウを食べて脳に栄養を与えよう。そうすれば脳も体も活発に活動 し始める。できれば、「おめざ」として起き抜けに食べるといいのだが。ブド ウ糖は疲労回復にも一役買うので、疲れが取れない時にもどうぞ。 さて、このところブドウの品種改良はめざましい。人気を集めているのは、 皮が薄いので丸ごと食べられる品種だ。「ナガノパープル」(長野県のみで栽 培される単県ブランド)は種のない粒の大きな黒ブドウ。甘みが強く、ジュー シーだ。「瀬戸ジャイアンツ」は一房が800g〜1kgもあり、大粒でさわやかな 甘みがある。さくっとした歯ごたえがちょっと意外で楽しい。ポリフェノール は皮に含まれるので、これらの品種のように皮ごと食べられれば無駄なく摂取 できる。この秋は、新顔ブドウを是非お試しいただきたい。 |
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