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244ねばねばオクラで残暑を撃退!
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ねばねばオクラで残暑を撃退!
 
 ★8月ももうすぐ終わろうというのに、朝から暑い日が多い。体は悲鳴を上げ
ているが、9月に入っても気温の高い日は続きそうだ。それならば、ビタミン
豊富で機能性の高い食品を積極的に取って、スタミナ回復を早めなければ。こ
の条件を満たしているのは夏野菜のオクラ。残暑に負けないパワーをもらおう!

 オクラはアオイ科トロロアオイ属で、独特のぬめりが特徴だ。このぬめりの
もとは、たんぱく質分解酵素を含むムチン。消化を促進するだけでなく、整腸
作用や胃粘膜を守る働きがある。強壮効果もあるため、ムチンは夏ばて予防に
適した食材といえる。

 オクラは地味な野菜だが、ビタミンやミネラルも豊富だ。夏ばて時の疲労や
倦怠感を抑えるのに効果的な成分を選んで紹介しよう。

 ビタミンB1:エネルギー代謝、筋肉に蓄積された疲労物質の乳酸を代謝する
 ビタミンB2:たんぱく質を合成し、エネルギーを生産する
 ビタミンA、C、E(通称ビタミンエース):強い抗酸化作用がある
 カリウム:筋肉の収縮を助けて脱力感や疲れやすさを抑える

 ところで、オクラが日本に伝わったのは幕末から明治初期だが、各地で小規
模に栽培されただけだった。ぬめりや青臭さが嫌われて、普及しなかったから
だ。しかし、1970年代に保健価値の高い野菜だと知られるようになって、本格
的な栽培が始まった。近年の健康志向の高まりで、その人気は急上昇している。

 だが、無駄なく栄養効果を取っているとはいえない。ゆでて食べるのが一般
的だからだ。これでは夏ばて予防に働く水溶性のムチンは溶け出してしまう。
できれば生で食べていただきたい。味噌汁には生の薄切りを浮き実に、酢の物
や和え物には生のまま刻んで、がおすすめだ。青臭さが気になる方は、火を通
す時間をなるべく短くしていただきたい。

 オクラは意外に日持ちしにくい。鮮やかな緑で表面の産毛がびっしりと生え
ているものを買おう。乾燥と低温に弱いのでネット入りのものはポリ袋に入れ
て野菜室で保存し、2日以内には食べきるようにしたい。