バナー


237ピーマンのルーツをさぐる
238健康・元気のもとは腸内細菌の良好なバランス
239リコピン豊富なスイカで夏の健康保持!
240夏の冷凍食品の扱い方
241緑黄色野菜のカボチャで夏の栄養補給
242だるさやむくみの解消にキュウリ
243熱中症予防には夏野菜と水分補給



   BACK目次
       NEXT  目次  
        
 
だるさやむくみの解消にキュウリ
 水分がたっぷり含まれるキュウリは、夏にたくさん食べたい野菜だ。シャキ
シャキ感は爽やかで、夏ばて気味のときにはありがたい。しかし、キュウリの
よさは水分量や歯ざわりだけではない。汗と一緒に失われがちなミネラル分が
豊富なので、夏の手軽な栄養補給にはもってこいなのだ。

 和洋中華と幅広い料理で利用できるキュウリは夏野菜の代表だ。子どもの頃
に、おやつ代わりにかじったという方も多いのでは。これほどポピュラーな野
菜だが、江戸時代までは「下品な瓜」だとして普及しなかった。9〜10世紀こ
ろに中国から日本に伝来したにも関わらず、全国で栽培されるようになったの
は江戸末期から明治初期になってからというから驚きだ

 ところで、キュウリの95%程度は水分だ。だからといって栄養成分の働きが
低いわけではない。カリウム、カルシウム、ナトリウムが適度に含まれている
ので、体に負担をかけずに水分補給ができるという利点がある。カリウムには
利尿作用があるので、水分の代謝が促される。すると、むくみやのぼせが引き
やすくなる。さらに、体内のナトリウムも排出されるので、高血圧予防に役立
つという具合だ。

 キュウリのヘタ(緑色が濃い部分)には苦みがあるが、これはククルビタシ
ンという成分で炎症抑制作用や鎮痛効果があるといわれている。また、青臭さ
のもとはピラジンという成分。こちらは血液がかたまるのを防ぐ。キュウリの
健康機能性もなかなかのものだ。

 さて、この夏はとくに、暑気払いに役立つキュウリをたっぷりと食べておこ
う。秋以降、高値が予想されるからだ。夏野菜のキュウリが1年中出回ってい
るのは重油をたいてハウス栽培しているため。だが、16年の上期に40円前半だ
ったボイラー用燃料(A重油)は3倍以上も高騰している。今まで通りに、旬
を無視した食生活を続けていくのは難しくなるだろう。旬には旬のものを食べ
て、健康な毎日を過ごす生活に切り換える時期がきている。まずはキュウリか
ら始めよう!