|
|
BACK目次 NEXT 目次 |
■定期健診で肝臓病を早期発見・早期治療しよう! ★肝臓病の多くは相当重症になるまでは自覚症状がない。だからこそ定期検診 などで肝臓の状態を確かめておかなければならない。正月の飲み過ぎ以来、 肝臓の調子が落ちているかもと心配している方に、肝臓病の情報をお伝えし たい。 肝臓は体内の“化学工場”と呼ばれており、大きく分けて、 (1)糖質、タンパク質、脂質をエネルギーとして代謝する、 (2)薬物やアルコールなどの有害物質を解毒する、 (3)おもにコレステロールから胆汁を作る、という重要な働きがある。 しかし、肝臓病になると、これらの働きが衰えてしまう。肝臓病には急性肝 炎、慢性肝炎、脂肪肝、肝硬変、肝細胞がんなどがある。すべてあわせると患 者数は230万人以上だといわれている。急性肝炎はA型ウィルスが原因で、慢 性肝炎の大部分はB型やC型ウィルスが原因だ。慢性肝炎はがんに移行する危 険性が高いので、早期発見が非常に大切だ。 脂肪肝は肥満、糖尿病、高脂血症、アルコールのとりすぎなどで肝臓の中性 脂肪の割合が30%を超える状態をさす。これは飲み過ぎない、食べ過ぎない、 運動するなどで回避することができる。放置しておくと肝硬変に移行する場合 がある。 肝硬変とは肝臓全体が萎縮する病気で、この段階まで進んでしまうと治療が 難しくなる。とにかく、健康診断でGOT、GPTの数値が高い人は日頃からバラン スのとれた食事をとるように心がけよう。加工食品には食品添加物(肝臓が解 毒)だけでなく意外に塩分も多いので、控えるにこしたことはない。 さて、個人的な話で恐縮だが先日、自治体の住民健康診断を受けた。そのさ い、いままで一度も検査を受けたことがなかったので肝炎ウィルス検査(B型・ C型)もしてもらった。検査は血液を採るだけの簡単なもので、数分で済んだ。 初回なので無料。気になる方は近くの保健所などに問い合わせてみてはいか がだろうか。B型肝炎、C型肝炎はインターフェロンなどの治療によって完治 が期待できるようになってきた。何より大切なのは早期発見・早期治療だ。 「肝心かなめ」「肝要」という言葉があるように、肝臓は非常に大切な臓器。 自覚症状がないからこそ、健康診断でのチェックを怠らず、自分の標準体重に合 ったエネルギー量の食事をとるように心がけよう。 |
||