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■中高年こそ牛乳だ――脳梗塞や高血圧予防に 1日1杯! ★牛乳は栄養価が高いことはよく知られているが、脳梗塞や高血圧の予防効果 があることをご存知だろうか。牛乳は育ち盛りの子どもだけの飲み物にあら ず。生活習慣病が恐い中高年こそ牛乳だ! 牛乳は必須アミノ酸をバランス良く含んだ良質のたんぱく質とビタミン、ミ ネラルなどが豊富で、非常に優秀な食品といえる。今、注目を集めているのは 牛乳のタンパク質の主成分である乳アルブミンだ。 血液には栄養素の運搬を担当する血清アルブミンが含まれている。これが減 ると栄養失調を起こしてしまう大切な成分だ。そもそも脳梗塞や脳出血は、脳 の栄養状態と血管の状態が悪いときに起きる。 また、血中の総コレステロール値がある程度高いほうが、脳梗塞や脳出血に なりにくいことがわかっている。総コレステロール値を適度に保ち、健康を維 持する血清アルブミン量を確保するという2つの働きをもつのが牛乳というわ けだ。 ところで、皆さんにはコレステロール値が高いのはいけないのではという疑 問があるだろう。しかし東京都老人総合研究所が10年間、65歳以上の約1500人 を追跡調査してまとめられた「元気で長生き10ヶ条」の1番目は「血清アルブ ミン値を高く保つ」、2番目は「血清コレステロール値は高すぎず、低すぎず」 である。 この2点を満たすには、前述の通り牛乳の適切な摂取が有効だ。目安は1日 1杯(200ml)で摂りかたに制約はない。何回かに分けてもいいし、料理しても 大丈夫。 また、カゼインという牛乳たんぱく質が分解されてできるペプチドは、血圧 を上げる酵素の活性を阻害して高血圧を防ぐ。さらに豊富なカルシウムにもナ トリウムの摂りすぎによる血圧上昇を抑える働きがある。牛乳の2つのパワー で高血圧が予防できるのだ。 さて、牛乳は生活習慣病予防に働くおいしい飲み物だ。さらに骨粗しょう症 を予防して骨折による生活の質の低下も防げる、中高年の元気のもとだといえ そうだ。最近は低脂肪牛乳が出回っているが、ほとんどのビタミン類は脂肪に 溶けているのでビタミン類も少なくなっている。この点に注意して、牛乳選び をしていただきたい。 |
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