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| ■骨丈夫になるポイントはカルシウム摂取と
                                    適度な運動
★「元気で長寿」に不可欠なのは丈夫な骨ではないだろうか。高齢者が寝たきり
 になる原因の第2位は骨折だ(1位は脳卒中などの脳血管障害)。とくに多い
 のは転倒による大腿骨頚部の骨折だが、日本人のこの部分の骨のカルシウム
 含有量はアメリカ人に比べて23%も少ないという。どのように生活すれば骨
 が丈夫になるのだろうか。
 骨の材料になるのはカルシウムなので、食事が大切になる。カルシウムの多
い食品は乳製品、魚介類、野菜・海藻・大豆製品だ。腸管での吸収率が高いの
は乳製品で約50%、魚介類で約30%、野菜では20%弱となる。
 やはり牛乳やヨーグルトがもっとも効果的で手軽にカルシウムが摂取できる。
1日200〜300ccはとりたいが、脂肪の取りすぎが気になる方は低脂肪の製品を
選ぼう。牛乳が苦手な方はチーズでもよい。
 同時に、カルシウムの腸管吸収を助けるビタミンDも取りたい。きのこ類、
魚介類(とくに青魚)、レバーに豊富なのでうまく食事に取り入れよう。干しし
いたけにも豊富だが、戻す前に日光にあてるとビタミンDがより増える。
 ところが、カルシウム補給を考えた食生活をするだけでは骨を強化すること
はできないのだ。ここで骨太生活の大敵を紹介しておきたい。
●塩分の取りすぎ→尿とともにカルシウムまで排泄する。「薄味」を心がけたい。
●喫煙→カルシウムの吸収を妨げる。「禁煙」が望ましい。
●酒の飲みすぎ→カルシウムの吸収悪化、ビタミンDの働きを抑える。
●スナック菓子の食べすぎ→リンがカルシウムの吸収を抑制する。
 カルシウムの効果を高めるには適度な運動も重要だ。ウォーキングなら手軽
にできるが、温水プールで体を動かすとより効果的だ。水中ウォーキングなら
浮力・抵抗・水圧効果でさほど疲れを感じずに大きな運動量が得られるからだ。
努力なしに体を鍛えたり健康になれる方法はない。
 さて、骨粗しょう症は痛みはないので自覚することができないから厄介だ。
骨折してから骨を強化する生活をするのはなかなか難しいので、いまから骨丈
夫を意識した生活をしていただきたい。高齢になっても元気にはつらつと生き
たいではないか。
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