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■クルミの良質脂肪で動脈硬化を予防しよう! ★クルミは脂肪ばかりと誤解されているようが、じつはクルミの脂肪の6割は コレステロール値を下げるリノール酸だ。縄文時代の遺跡からも発見されて いるクルミはそのころすでに栽培・常食されており、欠くことのできない木 の実となっていた。縄文の昔から慣れ親しんできた木の実にはどんな健康力 があるのだろうか。 クルミは種実類のなかでもっともカロリーが高いが、若返りのビタミンと呼 ばれる脂溶性のビタミンEも豊富だという特長をもつ。この栄養は血行をよく して動脈硬化を予防する、手足の冷えをやわらげるという働きがある。乾燥し た空気から肌を守る効果もあるので、冬に向かってクルミを食べていただきた いものだ。 さらにクルミにはα-リノレン酸、オレイン酸などの血流をスムーズに保つ 脂肪酸もたっぷりと含まれているとあって、血管の健康維持に役立つ。また、 疲労回復や体力増強に効果的なビタミンB1も多く、消化液の分泌を高めて食欲 を増進する働きが期待できる。消化吸収しやすいグリテンという良質なたんぱ く質も多く、疲れが抜けないときには食事やおやつにクルミを加えるとよいだ ろう。 今年もあと2ヵ月弱となり、忙しさも徐々に増してくる季節となった。ちょ っとイライラしがちなこの時期にはマグネシウムが豊富なクルミが適している。 ストレスの多い生活は慢性的なマグネシウム不足を招くからだ。 マグネシウムは日本人に不足しがちな成分であるが、カルシウムの吸収を助 けたり心臓や血管の機能を正常にするという重要な働きをしている。それだけ にクルミという手軽にとれる木の実で摂取できるのだからありがたい。 さて、筆者の故郷ではとろりとコクのあるおいしさを「くるみ味」と呼ぶ。も ちろん、滋養のある食べ物にだけ使う方言だ。クルミには健康パワーがあるこ とを、昔から知っていたのだろう。 そんな土地柄だけあって、クルミをすりつぶして味噌と砂糖で甘辛く味付け したタレを常備していた。お浸しにかける、餅にからめる、だしを加えて麺類 のつゆにするなど、食事やおやつに大活躍していた。みなさんもクルミの栄養 を簡単にとれる「くるみ味」のタレをお試しください。 |
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