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■土踏まず作りに効果! 和の履物で足の健康を ★下駄やぞうりはいまや、祭りや花火大会でお目にかかるだけのものになって しまった。筆者が子どもの頃は、夏になるときれいな色の鼻緒の下駄を買っ てもらって、ひと夏ではきつぶしたものだった。しかし、いつしか下駄を履 くのはバンカラ高校生ぐらいになり、ついにそんな姿も消えてしまった。だ が、下駄やぞうりなどはだしで履く履物は足の健康にとって大変よいものだ。 和の履物を見直してみたい。 多湿の日本では、通気性のある下駄やぞうりは具合のよいものだ。しかしそ れだけでなく、土踏まず作りなどにも効果がある。近年、偏平足と「浮き指」の 子どもが多くなっている。浮き指とは、直立したときに指が地面につかない状 態をさす。そのためバランスが悪く転びやすい、疲れやすい、長時間歩けない、 運動能力が低下するなどの悪影響が出ている。 下駄やぞうりなど鼻緒のあるものなら、足の指が鼻緒を捉えるので筋肉が自 然に鍛えられて土踏まずも形成できる。また足の指が敏感になるので、指に力 が入って動きがよくなる。足指じゃんけんも思いもままだ。 さらに、大人から子どもまで増えている外反母趾の予防につながる。下駄や ぞうりが足指の機能を活性化させるからだ。ハイヒールを履く女性だけでなく、 男性の外反母趾も増えているので男性にもおすすめしたい。足を鍛えると姿勢 もよくなるし、腰痛や肩こり予防にもつながる。ただし、鼻緒を指の付け根ま でしっかり入れて履くことが前提だ。 さて、和の履物が体によいことはわかったが、買うときに注意することはな いだろうか。鼻緒のある履物のトラブルは足の甲や指の間のすれが多い。鼻緒 の柄に気をとられるのではなく、ためし履きをして履き心地が良いものを選ぼ う。専門店なら鼻緒の調節をしてくれる。 また、下駄台に足の裏の形のように凹凸がつけてある下駄は一見良さそうだ が、凹凸が足に合わないと非常に歩きにくいのでとくに慎重に選んでいただき たい。アスファルトの道やタイルの歩道では音が出やすいので、底にゴムが貼 っているものがお勧めだ。 ゴム底には滑り止め効果もある。それでも、ビル内のビニール床はとくに滑 りやすいのでくれぐれもご用心を。 |
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