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■早朝高血圧は要注意!家庭で血圧を測ろう 日本は平均寿命81.7歳で世界一の長寿国(厚生労働省「平均寿命の国際比較 2002年版」)だが、自立して元気に生活できる「健康寿命」は平均寿命より8 年以上も短い73.6歳(WHO「2002年世界保健報告」)となっている。寝たき りや痴ほうになる原因の3割以上は脳卒中が占めており、「健康で長生きした い」という願いをかなえるためには血圧のコントロールが欠かせない。 さて、中年世代が集まると血圧に関する話が出ることが多いが、そもそも血 圧とは何だろう。通常は動脈内を流れる血液が動脈壁を押す圧力をさす。血液 は心臓のポンプに送られて全身を駆け巡るが、「最高血圧」は心臓の収縮期、 「最低血圧」は心臓の拡張期の圧力をいう。高血圧症とは最高が140mmHg・最 低が90mmHgを超えるか、どちらか一方が高い場合だ。 その原因としては血管の弾力がなくなる、血液の粘性が高まる、交感神経が 緊張するなどがあげられる。また血液をろ過する腎臓に異常があると、不要な 水分と塩分を尿として排泄しにくくなり血液量が増えて血圧が上昇する場合も ある。 30歳以上の男性の半数と女性の4割が高血圧症といわれているが、近年増えて おり注意を要するのが,朝方に血圧が上がる「早朝高血圧」だ。寝起きは就寝中 の発汗で血液がドロドロになっていることに加えて、交感神経の働きが活発に なるために日中よりも上昇しやすくなる。健康管理にはとくに、起床後の血圧の 推移を知ることが大切になる。 そのため家庭で起床後1時間以内・就寝前など数回、決まった時間に血圧を 測ることが重要視されてきている。早朝高血圧の早期発見にもつながるし、リ ラックスした状態で計測する「家庭血圧」は病院の計測値より低くなる傾向に あって、より実態に近い数値となるからだ(正常値は125/80mmHg未満)。 健康診断での血圧を見直す参考にもなり、一日の変動を把握することで生活習 慣の改善など自己管理に積極的になれる効果もある。家庭用血圧計の精度も高ま り扱いやすくなっているので、試してみてはいかがだろう。 |
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