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■食物繊維が1本に3グラム!とうもろこしで 疲労回復だ ★かつて夏休みのおやつに盛んに登場したとうもろこしだが、品種改良やトン ネル栽培物が出回り始めたことで旬がぐっと早まった。果物並みに甘いので 子どもに人気の野菜だが、中高年向けの機能性があり、夏ばて解消にも効果 的だ。出盛りを迎えたとうもろこしには、どんな働きが期待できるのか。 もっとも目立つ成分は、腸を元気にして便秘を解消する食物繊維だ。1本あ たり約3グラムも含まれるので、成人1日の摂取目標の15%がまかなえる。食 べた翌朝にその働きを実感した方も多いのではないだろうか。食物繊維には高 血圧予防だけでなく、コレステロール値を下げる働きもある。おまけに胚芽に 含まれるリノール酸も同じ働きをするため、ダブル効果が期待できる。 また、黄色のカルテノイド色素には抗酸化作用がある。さらに、しっかりと 並んだ粒の1つ1つには免疫力を高めたりがん細胞の増殖を抑えるといわれる グリコーゲンが含まれる。スイートコーン缶の汁が白いのはこのグリコーゲン が溶け出しているからだ。汁まで食べて無駄なく栄養を摂取したい。 さて、日本列島の多くの地域は梅雨の真っ最中なので、蒸し暑さで疲れやだ るさが抜けずに閉口している方もいらっしゃるのでは。そんなときには、疲労 回復効果のあるビタミンB群が豊富なとうもろこしがおすすめだ。ビタミンB1 豊富なウナギや豚肉などこってりした料理が食べたくない日には、さっと塩ゆ でしたやさしい甘さのとうもろこしは体を穏やかに回復させてくれる。 塩ゆでといえば、最適なゆで時間をご存知だろうか。香りとうまみを逃さな いようにするには、沸騰した湯に塩ととうもろこしを入れて、再沸騰して2分 程度加熱すれば十分だ。もちろん生でも食べられるが、ゆでた方が色が冴えて 食欲をそそる。 選ぶさいの目の付け所は、艶のある緑の皮とたっぷりとした茶褐色のひげが あるかどうか。両方が揃っているものは熟して甘みが強いはずだ。 ここ数年、新品種がぞくぞく登場して味がよくなっている。今年は、昨年ま でトップを独走してきた「味来(みらい)」の勢いがなくなり、「ゴールドラッシ ュ」が急激に増えている。見た目が「金貨を山積みにした」イメージなので名づ けられたそうだ。この縁起のよい名にあやかりたいものだ。さあ、今年の梅雨 はとうもろこしをたっぷり食べて元気に乗り切ろう! |
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