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174痛風の原因――尿酸値を下げよう!
175いまが旬!レモンで血液中のビタミンC濃度を高めよう
176早春の味覚ウドで活性酸素をやっつけよう!
177多くの食品に含まれるトランス脂肪酸に注意しよう! 
178本ワサビは活性酸素の発生を抑えてくれる!
179野菜のアクには2種類――天然毒と抗酸化成分がある
180生活習慣病予防に新ニンジンの色素パワーを利用
      しよう!                    



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■生活習慣病予防に新ニンジンの色素パワーを
  利用しよう!
★店頭にしゃきっと元気な葉付きの新ニンジンが並びはじめた。赤い根と淡い
 緑の美しいコントラストをなした姿は、本格的な春の到来を感じさせる。冬
 の間じっくりと育った新ニンジンは、栄養と機能性をしっかり蓄えているの
 が魅力。とくに赤や橙の色素パワーは生活習慣病予防に有効だ。

 
 ニンジンの赤色はリコピン、橙色はβ-カロテンという色素である。両方と
も抗酸化物質カロテノイドの一種であり、体の老化を防ぐ働きがある。とくに
β-カロテンの含有量は野菜のなかでもトップクラスだ。

 ニンジンの語源にもなっているこの成分はがん予防や肝機能疾患の改善、免
疫力増強などの高い機能性をもっている。トマトにも含まれるリコピンもまた、
動脈硬化を予防することがわかっている。両成分とも熱に強く、油と一緒に摂
取すると吸収率がアップする。

 ところで、ニンジンは切って細胞を壊してしまうと空気に触れた部分からビ
タミンCを破壊する酵素が働きはじめる。この作用を抑制するには手早く調理
することはもちろんだが、酸や塩を加えても効果がある。

 自宅でニンジンジュースを作るさいには、必ずレモン汁などを加えよう。ニ
ンジンジュースは血液中のコレステロール濃度を下げ、血中のカロチノイド濃
度を上げるので中高年には非常に良い飲み物だ。新鮮で甘みのある新ニンジン
が手に入ったら、ぜひとも作っていただきたい。

 さて、春以外はニンジンに葉を付けたまま売られることはないだろう。この
葉は根に比べてビタミンCや葉酸、カリウム、カルシウムが多いので、捨てず
に食べきることが大切だ。お浸しや炒め物、汁物や和え物にぴったりだし、薄
く衣をつけた天ぷらでもいける。葉の先をつまんでデザートや料理に添えると
春らしさも演出できるのではないだろうか。