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■ショウガにはがん抑制効果がある! ★側室40人に55人の子どもを産ませた元気印将軍・徳川家斉の大好物はショウ ガだった。ピリッときいた辛味が気に入り、死ぬまで食膳から外さなかった という。夏に合う爽快な辛味の代表・ショウガにはどんな機能性があるのだ ろうか。 みずみずしくて風味がよく、ちょっとかじると口がすっきりとする新ショウ ガが店頭に並びはじめた。漢方の薬物書『本草書』には「風邪を治(ち)し、冷 えを去り、頭痛、鼻塞、咳(がい)を治し、痰を去る」と書かれている生薬だ。 日本でも古くから薬として使われてきているが、ジンゲロールとショウガオー ルという辛味成分のもつ抗酸化作用や抗菌作用を経験のなかで実感していたか らだろう。 さらに、ジンゲロールは脂肪を燃焼させるので発汗や保温に効果がある。風 邪のひきはじめにはショウガ湯で体を労りたい。清涼な香りの元になっている 成分には潰瘍をおさえる力があるし、血流を改善して血液をサラサラにする成 分も含まれている。家斉の子だくさんとの関連で考えれば、生殖能力を若々し く保つ亜鉛が豊富な点も見逃せない。 とくに注目に値するのは、がんを抑制する効果だろう。1990年に米国国立が ん研究所が、がん抑制効果のある食品をリスト化した「デザイナーズフーズ・ プログラム」の上位8種類にショウガが入っているのだ(ほかにはニンニク、キ ャベツ、大豆、ニンジン、パセリなど)。脇役や引き立て役扱いのショウガだ が、「食べる野菜」として見直してみたらいかがだろうか。 いまだけの味・新ショウガは筋が少ないので天ぷらや甘辛煮、夏野菜と炒め ると食卓の主役になる。甘酢漬けや針ショウガなど生食にすると清々しい香り で味覚のアクセントになり、薬味にすれば淡白な和の食材の持ち味を生かして くれる。新ショウガは皮がやわらかいので、塩でこすり洗いしてそのまま使お う! |
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