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■大豆イソフラボン豊富なおからは長寿食だ! ★野菜が彩りよく散った「おからの炒り煮」はふっくらと口当たりがよくておい しいものだ。家庭料理の定番ともいえる惣菜だが、栄養価も大したもの。お からを豆乳の絞りかすだと思ったら大間違いだ。今回は、生活習慣病やがん を予防する長寿食・おからの力を紹介しよう。 まずは、おからと大豆の栄養素を比較してみたい。ゆで大豆を100とすると、 おからには鉄分が60%、カリウムは40%、マグネシウムと亜鉛は30%も残って いるのだ。おまけに食物繊維の宝庫で、ゴボウの2倍、サツマイモの3倍も含 まれているので、大腸がんや糖尿病などの生活習慣病を予防する働きがある。 それなのに、大半は産業廃棄物として捨てられているのだから、じつにもった いない話だ。 とくにおからに混じっている黒い粒のようなものにはすぐれた力がある。あ れは大豆の胚芽で、「長寿物質」として脚光を浴びている大豆イソフラボンが多 く含まれている部分だ。かつては苦味の元と嫌われて豆腐などを作るときには 除去する店もあったが、そこが機能性成分だったのだ。 イソフラボンはポリフェノールの一種で強い抗酸化作用があり、動脈硬化や 心臓病などを予防することが判明している。また、骨からカルシウムが溶け出 すのを防ぐので骨粗しょう症の予防や、男性の前立腺がんと女性の乳がんの予 防効果も期待できる。女性ホルモンと同じ働きをするために、更年期を迎えて 体調不安がある女性はおからをせっせと摂りたいものだ。 さて、いまや大豆の実力は世界に知れわたっており、大豆の食習慣がなかっ た米国やEU諸国でも注目の食材となっている。安くて栄養のあるおからは和食 だけでなく、ハンバーグやコロッケの具材やお菓子の材料にしてもいけるので 海外でも広まってほしいものだ。 近頃は乾燥おからも出ているので、皆さんも手軽な生活習慣病予防食として 利用されてはいかがだろうか。 |
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