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■血管の老化にストップ!りんごに血流サラサラ効果 ★「人は血管から老いる」といわれる。血管が老いるとは、中性脂肪やコレステ ロールが過剰になったドロドロの血液が血管の内壁に蓄積して、血管が細く 硬くなる動脈硬化の状態を指す。そのまま放置しておくと血管壁がもろくな ったり、血栓ができやすくなる。 血栓が細い血管で詰まると、その先にある細胞に酸素や栄養を運べなくなる。 詰まる場所によっては心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしてしまうのだ。動脈硬化 を含む心疾患と脳血管疾患による死亡の合計は日本人の死因の約3割を占め、 がんに匹敵する数になる。血管を元気に保つことは、健康の鍵といえそうだ。 さて、ドロドロ血液とは「高脂血症」と呼ばれる状態だが、サラサラの血液に 戻すには食生活が重要になる。欠かせないのは緑黄色野菜、海藻、青背の魚、 大豆や大豆製品だ。 野菜(果物)のビタミンC、E、ベータカロテンはコレステロールの酸化を 防いで動脈硬化を予防するので、意識的に取るようにしたい。生のタマネギには 強い抗酸化作用と血栓予防効果があるが、水にさらしたり切ってから時間がたつ と効果が失われるので注意しよう。 いまが旬のりんごにも血液サラサラ効果がある。昨年11月の学会で発表され たもので、JA全農長野の研究機関である長野県農村工学研究所などの研究グ ループが発見した。1週間、1日1個のりんごを食べ続けただけで血流速度が 約12%も早くなり、血液流動性の改善効果が確認されたという。りんごジュー スでも効果はあったが、りんご効果には及ばなかった。「1日りんご1個で医者 いらず」という言葉通りの結果が得られたというわけだ。 血管の老化には自覚症状がないので、血液検査や血管年齢の測定を定期的に 受けておくことが大切だ。とくに、運動不足の人や愛煙家は血栓ができやすい 傾向にあるので、生活習慣の改善も考えていただきたい。血管は若返らせるこ とができるのだから。 |
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