|
||
|
BACK目次 NEXT 目次 |
|
■夏の健康は水分管理で 成人が1日に必要としている水分は約2リットル。しかし発汗量の多い夏は それ以上になる。水分不足は体内のミネラルバランスがくずれて夏バテに結び つくだけでなく、熱中症や脳卒中の危険も増してくる。夏場の健康管理の秘訣 は「適度な」水分補給にかかっているといっても過言ではない。 特に水分補給が必要なのは朝だ。脳卒中が冬だけでなく8月に多いのは、就 寝時の発汗量が多くなって血液の粘度が増し、血管が詰まりやすくなることが 原因だという。起床後は早めに水分を摂るようにしたい。また、炎天下の外出 や体を動かした後の水分補給もお忘れなく(発汗で失われる塩分も)。 さらに都市部ではヒートアイランド現象が進み、熱中症患者が急増している。 気温が30度以上になる真夏日には直射日光に当たらなくとも注意が必要だ。体 温調節がうまくできなくなると心臓や肝臓、腎臓の機能が低下して血液がドロ ドロになりやすい。水分を補って汗を出し、体温が急激に上がらないようにし よう。 ところで私たちは日常、どのように水分を摂取しているのだろうか。1日の 必要量の半分程度は食事で摂れる。これは3食きちんと食べた場合で、食事量 が減ったり食事を抜いたりすると水分量も減ってしまうので意識的な水分摂取 が必要だ。残りの1リットル程は間食やお茶などになるが、それをどう摂るか が大切になる。昨今はペットボトル飲料で喉を潤すことも多いようだ。 しかしイオン飲料はスポーツ後には最適でも、意外に糖分が多いので(500ml で角砂糖10個程度のものもある)水がわりにたくさん飲むと食欲が減退する恐 れがある。冷たい飲み物ばかりでも胃の働きが弱まるので、ぬるめのものを。 今の時季は、水分が9割を占めミネラルやビタミンが豊富なキュウリやトマ ト、スイカが旬を迎えている。飲料だけでなく、夏野菜や旬の果物で水分補給 を考えよう。また、自宅で麦茶などを作る場合はニガリや塩を少々加えておく と安心だ。人間の体は60%が水分。上手な水分補給で夏の暑さを乗り切ろう。 |
||