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60キャベツは野菜の優等生
61春のイライラはタウリンで解消
62菜の花は食べて良し、見て良し
63第7の栄養素「ポリフェノール」に注目!
64アサリがとれなくなる?
65新茶を味わおう

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第7の栄養素「ポリフェノール」に注目!
 五大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル)や食物繊
維に次ぐ「第7の栄養素」といわれている物質がある。それがポリフェノール
だ。植物に含まれる色素や苦み成分の総称で、老化や生活習慣病の原因となる
活性酸素を除去する抗酸化作用を持つ。現代社会はさまざまなストレス、動物
性脂肪の摂取増加、大気汚染や紫外線量の増加などで体内の活性酸素が増加し
ているため、体を防御してくれるポリフェノールの摂取は欠かせない。

 幸い、ポリフェノールを日常的な食事で摂取するのはそれほど難しいことで
はない。含有量の差こそあれ、ほとんどの植物に含まれているからだ。その種
類は数千種ともいわれており、栄養のバランス面からだけでなく活性酸素退治
の面からも野菜や果物が豊富なメニューを毎食摂ることが大切になる。さらに
活性酸素は体の至るところで24時間発生し続けているのに、ポリフェノールは
1食でどんなに多く摂取しても2〜3時間で効果がなくなってしまうことから
も、3度の食事を規則正しくとることが大切だろう。

 さて、昔からポリフェノールに防腐作用があることは知られていたが、アク
や褐変の原因になることから嫌われたこともあった。しかし現在は「抗酸化物
質のオールラウンドプレーヤー」と呼ばれている。同じように抗酸化作用のあ
るビタミンAやEは脂溶性なので人体の細胞膜の中でのみ、ビタミンCは水溶
性なので膜の外でのみ活躍するが、ポリフェノールは水溶性が主だが細胞膜上
では水溶性・脂溶性のどちらでも活性酸素と戦うからだ。

 また、いろいろなポリフェノールを組み合わせることでより相乗効果が生ま
れ、抗酸化だけでなく血圧降下、脂肪吸収抑制効果、アトピー治療や美白効果
なども期待できる。お茶のカテキン、そばのルチン、大豆や納豆のイソフラボ
ン、コーヒーや春菊のクロロゲン酸、ぶどうや紫イモのアントシアニン、ウー
ロン茶のケルセチンなどを組み合わせて摂るようにしたい。