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■本ワサビは活性酸素の発生を抑えてくれる! ★春先になると、店頭で小さな白いつぼみをつけた花ワサビを見かけることが ある。根ワサビの茎や葉で、春を告げる食材だ。根ワサビと同じくツーンと くる香りとピリッとした辛味がある。花ワサビや根ワサビのこの香りと辛味 こそ、魚の生臭さを取る消臭効果や抗菌効果の元になっている。古くから薬 草として珍重されてきたワサビにはどんな力があるのだろうか。 日本独特のアブラナ科の植物であるワサビ。新鮮な魚介や山の幸が手に入る 日本では、素材の味や香りを生かしながら薬味として少量使う和風スパイスが 多く、ワサビはその代表格だ。辛み成分のシニグリンには強い抗菌作用がある ので、生魚を食べるときには欠かせない。 また、からし油の一種であるアリル辛子油(からしゆ)には寄生虫を弱らせた り、血流を改善して血栓予防効果も期待できる。体温を上昇させる働きもある ので、冷えの予防効果もある。食欲を増進する、胃がんの一因といわれるピロ リ菌を抑える力もある。 最近注目されているのは辛み成分の「6-メチルスルフィニルヘキシルイソチ オシアネート」というアブラナ科独特の成分だ。肝臓の解毒作用を高めたり、 生活習慣病やがんの原因になる活性酸素の発生を抑えてくれる。持続力が長い ので、1日5g程度食べれば十分だという。 ただし、上記の効果があるのは本(水)ワサビで、辛味の強い西洋ワサビでは ない。市販のチューブ入りワサビには西洋ワサビが入っている。本ワサビを50 %以上使えば「本ワサビ使用」、50%未満なら「本ワサビ入り」という表示に なっているので、機能性を期待する場合には表示を確かめていただきたい。 高価でも、根ワサビを使いたいものだ。 さて、旬の短い花ワサビは熱湯で1分程度湯通ししてお浸しや白和えに、天 ぷらは生のまま薄く衣をつけて揚げると苦味が生きておいしい。根ワサビは説 明するまでもないが、おすすめはバニラアイスにおろしたてを少しトッピング すること。市販のワサビアイスとはまったく違う芳香と爽やかな辛みが堪能で きるだけでなく、甘みが口の中ですっきりと消えていく。 乙類焼酎にちょっと加えても、ワサビの香りがたっておいしいものだ。是非 お試しを! |
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