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■早春の味覚ウドで活性酸素をやっつけよう! ★寒がゆるむこれからがおいしくなるウド。早春の味覚として人気が高く、「軟 白ウド」は東京を代表する伝統的ブランド野菜となっている。ウドは機能性評 価であるラジカル捕捉活性が非常に高いという特長をもつ。どんな機能性が あるのだろうか。 野ウドは春に萌芽する日本原産の山菜だが、いまの時期に市場に出回ってい るウドは畑で育てた根を暗い地下の室に植え替えたものだ。陽をさんさんと浴 びて作物を育てるという農業の常識を覆した農法によって、真っ白で軟らかい ウドが育つ。 さて、苦みやえぐみがウド独特の大人の味覚だろう。じつはその魅力的なえ ぐみが、非常に強い抗酸化作用のもとになっている。おもな物質はポリフェノ ールのクロロゲン酸で、体を老化させる活性酸素を退治する。生活習慣病の高 血圧や動脈硬化も予防するといわれている。また、フラボノイドのケンフェロ ールとケルセチンも多く含まれ、抗酸化作用をさらに高める働きをしている。 独立行政法人 東北農業研究センターの研究によると、3月頃から出荷がはじ まる「山ウド」(葉の部分に光を当てて緑化した半緑化栽培のもの)では、クロ ロゲン酸やケンフェノールなどの抗酸化成分が含まれる量は部位によって異な るという。 もっとも含有量が多いのは緑の葉の部分、次いで緑の茎の部分、白い茎の部 分だそうだ。葉の部分には、もっとも少ない白い茎の3倍も含まれているとい うのだから捨てずに食べるようにしたい。これらの機能性成分は熱に強いので、 料理法を選ばないものうれしいところだ。 ウドの主成分は炭水化物で、体内の塩分を排出する効果のあるカリウムが含 まれているほかは栄養価としてはそうすぐれているわけではない。しかし、中 国食療法では風邪予防や風邪からくる頭痛や鼻炎などに効果があるといわれて いる。体を温めたいときには、刻んで布袋に入れて風呂に入れるとよいそうだ。 ウドのおいしい時期を逃さず、健康づくりに一役買ってもらおう。 |
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