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258栄養豊富な麩(ふ)を年末年始の食卓に
259冬は辛みパワーで健康維持と寒さ対策
260おせちの定番・かまぼこは胃腸に優しい低カロリー食品
261小正月には無病息災を祈って小豆粥を!
262冬は温かいお茶で健康成分を摂取しよう
263硬いものを食べて健康余命を延ばそう
264高脂血症予防に肝心なのは生活習慣の見直し



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■冬は温かいお茶で健康成分を摂取しよう
家庭でよく飲まれるお茶には緑茶(日本茶)、紅茶、中国茶がある。種類は
違っても、これらはすべて同じお茶の葉から作られている。生産工程での発酵
の方法や程度の違いだけで風味や色が大きく違ってくるお茶。お茶にはどんな
働きがあるのだろうか。


 3種類のお茶の原料は学名カメリア・シネンシスというツバキ科の常緑樹の
葉だ。この葉の特徴は酸化酵素を含んでいること。摘み取った直後から発酵を
始めるが、この酵素の働きをコントロールすることで緑茶、紅茶、中国茶にな
る。栄養成分はどれもカルシウム、カリウム、鉄、カロテンを豊富に含んでい
る。では、それぞれのお茶の特徴や健康効果を説明しよう。

●緑茶:摘み取った茶葉を素早く蒸気加熱して発酵を止めた「不発酵茶」。そ
のため生の葉の緑色が残り、旨みや渋みが味わえる。ほかの茶と違うのは、ビ
タミンCとカテキンを含むこと。カテキンはコレステロール値や血糖値を抑制
する、病原性大腸菌O-157に対する抗菌作用を持つなどの働きがある。栄養成
分を丸ごととりたければ抹茶がおすすめ。

●紅茶:茶葉を十分に発酵させた「完全発酵茶」。一番先端の新芽と二葉、三
葉を摘んで網の上に広げてしおれさせる。この段階から葉の発酵が始まる。次
に機械で茶葉の組織細胞を揉みつぶし、茶葉を寝かせて褐色に変化するまで発
酵させる。最後に100℃ほどの熱風で乾燥させて完成。ほかのお茶と比べると、
カフェインとタンニンが多い。カフェインは中枢神経を刺激して脳の働きを活
性化し、体脂肪の燃焼を促進する。紅茶の赤い色のもとはタンニンの一種のテ
アフラビンで、強力な抗酸化作用がある。

●中国茶:発酵を途中で止めた「半発酵茶」。中国茶の種類は1000を越すとい
われるほど多彩だが、一般的には茶の発酵方法によって6種類に大別される。
成分は種類によって異なるが、日本で最もよく飲まれる烏龍茶には烏龍茶ポリ
フェノールという特有の成分が含まれる。これは血中の中性脂肪やコレステ
ロールを減少させる、食べ物の脂肪分を吸着して排泄する、皮膚の皮脂量調整
と保水能力向上など多彩な働きをする。


 それぞれのお茶の特徴を知って、食事の内容などで飲むお茶を選んではいか
がだろうか。寒い冬には温かいお茶は欠かせないが、濃いお茶は胃に負担を掛
ける。特に空腹時には注意が必要だ。健康維持には一度にたくさん飲むのでは
なく、1日に何回にも分けて飲み続けよう。