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258栄養豊富な麩(ふ)を年末年始の食卓に
259冬は辛みパワーで健康維持と寒さ対策
260おせちの定番・かまぼこは胃腸に優しい低カロリー食品
261小正月には無病息災を祈って小豆粥を!
262冬は温かいお茶で健康成分を摂取しよう
263硬いものを食べて健康余命を延ばそう
264高脂血症予防に肝心なのは生活習慣の見直し



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■冬は辛みパワーで健康維持と寒さ対策
読者の皆様には辛いもの好きな人が多いのでは。うれしいことに、辛み成分
には冬の健康を維持する力が備わっている。今が旬のダイコンと、冬の定番・
鍋物に入れるトウガラシの辛みパワーを紹介しよう。


 みずみずしい冬ダイコンは煮ものにしても、年末年始の定番・刺身のつまに
しても実においしい。脂っこい料理にはぴりっと辛いおろしがさっぱりとさせ
てくれるが、味だけでなく体にいい成分がたっぷりと含まれている。ダイコン
の辛み成分、4-メチルチオ3-ブテニル・イソチオシアネートは、がんの抑制
に効果があることが判明している。これは野菜ではダイコンにだけ含まれてい
る成分だ。

 また、大腸菌など悪さをする菌を殺すので、生ものを食べるときには生のダ
イコンを食べよう。おろしやつま、サラダでよい。ただし、イソチオシアネー
トは揮発するのでおろしたて、切り立てを食べることがポイントだ。辛み成分
は根の先の方に多い。辛みパワーを期待するときにはこの部分を使うことをお
すすめしたい。余談だが、大根おろしは二日酔い解消にも役立つ。やはり、ダ
イコンは年末年始の強い味方になる。

 では、トウガラシの力は何か。辛み成分のカプサイシンには体温を上昇させ
る働きがあるのだ。体内に蓄えられた糖や脂肪を分解してエネルギーに変える
から。同時に血行がよくなるので、すぐに熱が全身に伝わっていく。

 だからといって、激辛料理が効果的なわけではない。激辛の効果は痛覚で感
じ取って脳に衝撃を与えるだけだ。脳を目覚めさせる効果はあるが、体を温め
るのに特に効果的なわけではない。ほどよい辛さのものをゆっくりとたくさん
食べた方が血行がよくなる。足が冷える人は、靴や靴下、足首ウォーマーに種
を抜いたトウガラシを入れておくと皮膚からカプサイシンが吸収されて足先が
ホカホカしてくる。皮膚の弱い人はガーゼに包むなど直接皮膚に触れないよう
にしていただきたい。

 寒い冬には、ダイコンとトウガラシの辛みパワーを食に取り入れて、健康管
理や寒さ対策に上手に利用しよう。