京都市で一番元気な最高齢者である私(106歳の老人)の
    タワゴトに御興味ある方は下記の文章に目を通してください。

 数え年107

                           川村 治郎

   私は明治2911月9日生まれですから、昔風にいえば、この正月で、数え年(生まれた年を1歳とし、以後正月になると一 歳を加える年齢)で百七歳になりました。
 大晦日から元旦になるのは何時もと同じ時間の経過なのに、なぜかわれわれは特別な思いで新しい年を迎えるのです。他国の人から観れば、日本人は’クリスマスは酒を飲んでお祝いし、お寺の除夜の鐘で悪行をはらい、元旦には神社に初詣する」不思議な民族ということになるのではないでしょうか。

 「一年の計は元日にあり」といわれていますように、12月31日から元旦になるのを−つの区切りにするのも必要なことかもしれません。この歳になっても「今年こそ何々をするぞ」とか、「今年こそ健康に気を付けて充実した日々を送ろう」などと毎年元旦にいろいろな決意をしています。

 何も考えずに新し年を迎えてしまった人は、一つの区切りとして、旧正月に何か−つでも決意をしてみるのもよいのではないでしょいうか。

アジア諸国の人達は殆ど「旧正月」を祝うのですから....

  私の若い頃は「休み」といえば、“盆”と“正月”しかありませんでした。今は土日、祭日、五月の連休、夏休み等々休曰が多くなり、昔と比較すれば、生活も豊かになり、現在のわが国は楽園のように思われます。
しかし、その休日に比例して病気の数も増えたと皮肉を言いたいくらいです。「自律神経失調症」「アトピー」「花粉症」等々昔は無かった病気が出てきたのも事実です。

 日本の平均寿命は世界一になりましたが、これは死産や幼児の死亡率が激減したこと、それに医学の進歩で「植物人間」の人達が激増したのも大きな要因と言われています。また平均寿命を上げるのに貢献しているのは明治・大正時代や昭和の初めに生まれ、戦争中の粗食に耐えて きた人達なのです。

食事の賛沢と比例して病人が増えているのも事実です。菜食だけを摂取しているベジタリアンや、精進料理しか食さない高僧、粗食に耐え、重労働をしているキリスト教の修道士たちがなぜ健康で長生しているのかを考えてみる必要があるのではないでしょうか。

 私は今年も食事に賛沢をせず、天然のビタミンC(アセロラ)を摂取し、元気な毎日を過ごすよう心掛けたいと思っております。「健康は自分が自分に贈る最高のプレゼント」と言われていますが、ひらたく言えば、「健康は自分が作るものだ」ということではないでしょうか